【T×ACTION】海水を顕微鏡で観察しました
7月5日(火)の2・3校時、海洋システム科2学年海洋科学コースの生徒が、総合実習の時間に、採取した海水を顕微鏡で観察しました。この海水は、学校近くにある脇之沢漁港で、海水面から50センチメートルほどの深さの所をバケツで約20リットル集めてサンプルとして持ち帰ったものです。
この時間の観察目的は2つでした。一つは、プランクトンの観察。特に、カイアシ類と呼ばれる小さな動物プランクトンを探すことです。カイアシ類とは、学名をコペポーダ(Copepoda)といい、エビと同じ甲殻類の仲間で、地球上の水界のほとんどあらゆる場所にいる動物です。海洋では動物プランクトンとして海面から超深海まで分布し、大きさは成体で0.3mmから10mm程度の大きさです。もう一つは、細かなプラスチックや繊維を見つけることでした。
前回までは、気仙川河口、高田松原海水浴場の砂など地域の河川や海岸から採水し、砂を採集して観察してきましたが、今回は脇之沢漁港の海水でした。
観察した結果、いくつかの動物プランクトンを発見しました。具体的には、カイアシ類、エビのような形状をしたプランクトン、クラゲの小さな幼生などでした。
また、繊維の一種も見付けました。複雑に絡まった糸、青く細い糸などで、いわゆるマイクロプラスチックのようでした。これらの繊維はプランクトン同様に、人間が肉眼で発見することが難しい大きさで、顕微鏡の倍率を100倍にしてようやく、その姿を捉えることができました。
身近な地域の海や川を、顕微鏡を通して観察することで、新しい発見をすることがあります。普段なら気に留めることのない小さな生き物の存在や、細かなプラスチック片などが、同じ海の水に含まれています。
今後も地域の豊かな海と環境を守り育てるために、海や川などの調査と観察を進めていこうと思います。