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甲子園に一イニングの貸しがある


広田湾を望む場所に石碑があります。

 こんにちは。今日は本校にある石碑を紹介します。この石碑は1988年の夏の甲子園本校が初出場した際に、作詞家の阿久悠氏スポーツニッポン新聞「コールドゲーム」と題して寄せた詩の一節を刻んだ石碑です。写真では読みにくいため、刻まれてる文章を下に記します。

阿久悠氏の詩が刻まれています。

甲子園出場記念
青空と太陽に貸しを残して   阿久悠

初陣 高田高の
夢に まで見た甲子園は
ユニホームを 重くする 雨と
足に からみつく 泥と
白く 煙る スコアボードと
そして
あと一回を 残した無念と
挫けなかった 心の自負と
でも やっぱり
甲子園は そこに あったという思いと
多くのものをしみこませて 終った
高田高の 諸君
きみたちは
甲子園に 一イニングの貸しがある
そして
青空と太陽の貸しもある

石碑の前にグラウンドがあります。

 兵庫代表の滝川第二高校との初戦に臨んだ高田高校でしたが、中盤から雨が激しくなり、8回裏でコールドゲームとなって9対3で高田高校が敗れました。阿久悠氏はこのことを「甲子園に一イニングの貸しがある」と表現しました。

校舎1階松原ホールには甲子園出場に関する記念の品が展示されています
平成23(2011)年3月11日の東日本大震災津波で全壊した旧高田高校校舎

 最初に石碑が建ったのは旧校舎の敷地です。東日本大震災津波では校舎全壊の被害を受けましたが、石碑は無事でした。その後大船渡市の仮校舎(立根町の萱中校舎)に移りました。2015年に新校舎が旧校舎の裏の高台に再建され、2020年石碑も新校舎に移転しました。

旧校舎の敷地内に建っていた当時の石碑
平成19(2007)年11月13日撮影
高田高校野球部の練習の様子

 高田高校野球部諸君は、貸しを返してもらうべく、今日も練習に励んでおります。


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