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忘れるな 2001年2月10日という日を        

 今から23年前の2001年(平成13年)2月10日に何が起きたか知っていますか。実は、ハワイ沖の海域で愛媛県立宇和島水産高校の実習船とアメリカ海軍の原子力潜水艦が衝突するという大きな事故がありました。実習船「えひめ丸」はわずか5分で沈没し、9名(船舶職員3名、教員2名、生徒4名)が亡くなりました。

 この事故を機に、2003年(平成15年)に全国水産高等学校長協会は2月10日を「海の安全祈念日」に制定しました。
 そこで、全国の水産高校では2月10日に合わせ「海の安全祈念集会」を行っています。

1年生は、このような事故があったということを初めて知ることになります。
「えひめ丸」モニュメント。ここには沈没したえひめ丸の錨が置かれている。
毎年、全国の水産高校が遠洋航海でハワイに寄港した際に、必ず訪れる場所です。
モニュメントがある丘から海を見た。ここから約19km沖で事故が起きました。
集会では、全員で黙祷を捧げました。

 水産を学ぶ生徒にとって、2月10日は特別な日でもあります。自分たちと同じ水産を学ぶ17歳の高校生が、突然の出来事により命を失うという痛ましい事故を私たちは忘れません。

 世界中から多くの観光客が押し寄せ、ショッピングやマリンレジャーを楽しむハワイのオアフ島。その有名な島の、すぐそばの水深1,800mの海底に、えひめ丸は今も静かに眠っています。このきれいなハワイの海で、4名の高校生が志半ばで夢を絶たれた、そのことを多くの人に知ってもらいたい。

 最後に今回の集会で生徒代表が誓った言葉を紹介します。
 私たちは、海という自然を相手に、日々の実習では自分と仲間の身を守るために、ルールを守り作業しています。2001年に発生した悲惨な事故を忘れることなく、これからの授業や実習に励みます。
 私たちは「海の安全祈念日」を機会とし、今一度、安全について意識を高め、これからの実習や授業について考えるだけでなく、実行できるよう、より一層、真摯に海と向き合うことを誓います。


 
 

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