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忘れてはいけない2月10日…

みなさん、こんにちは。
本日は、2月10日。みなさんは今日がどういう日かご存じでしょうか?
この日は、全国水産高校校長会が2003年に制定した「海の安全祈念日」です。

「海の安全祈念日」制定の経緯について

なぜ2月10日が記念日になったのか。
それは、水産高校漁業実習船の不運な事故がきっかけでした。船の名前は「えひめ丸」。大きさは499トンで、岩手県の実習船「りあす丸」と同じ大きさでした。
その日、この船には愛媛県立宇和島水産高等学校の生徒、指導教官、船舶職員のあわせて35名が乗船していました。ハワイ沖でマグロ延縄実習を終えて帰国する途中でした。日本時間2月10日午前8時43分、えひめ丸の真下からアメリカ海軍の原子力潜水艦「グリーンヒル(6000トン)」が安全確認を怠って急浮上し、えひめ丸の船尾機関室付近に激突しました。えひめ丸は5分程度であっという間に沈没し、乗組員9名が実習船から投げ出されたり、実習船とともに沈んだりして尊い命を落としました。

集会ではみんな真剣な表情

事故後、ハワイに慰霊碑が作られました。以来、全国の水産海洋高等学校の生徒たちは、実習でハワイに上陸する際に、この慰霊碑を訪れて黙祷を捧げています。
このような悲劇を二度と繰り返さない、そして、この悲劇を忘れないように「海の安全祈念日」が制定されました。亡くなった人の命と水産を志した想いを無駄にしないためにも、この日をみなさん覚えましょう。

 私は、卒業後の進路として海技士の資格を取得し、船舶職員を目指しています。
 海洋システム科では、長期間にわたる遠洋航海実習は行っていませんが、短期間の乗船実習を行っており、沿岸近海の実習とはいえ、事故はいつ起こるか分かりません。乗船の際には、自らも事故等に十分注意しながら、安全に日程を終えることを、今後も意識して臨みたいと思います。
 不慮の事故により、尊い命が奪われたこと、分野は異なりますが、同じく「水産」を学ぶ者として、この痛ましい事故を忘れることなく、「水産」を学んでいきます。
 心よりご冥福をお祈りいたします。
   令和7年2月10日 生徒代表 2年4組海洋システム科 千田亜夢