見出し画像

【T×ACTION】大船渡イノベーションサミットⅡ~ペルソナ法に挑戦~

 8月1日(火)の午後3時からおおふなぽーと(大船渡市防災観光交流センター)で大船渡イノベーションサミットの2日目の講座が開かれました。この日の講義内容は「アイデア提供する相手を想像し、アイデアを斬新かつ魅力的なものにする方法」を学ぶことです。今回も課外後にジャンボタクシーで駆けつけた3年生を中心に13名の高田高校生が参加しました。
 このイノベーションサミットを申し込む際に生徒は「あなたが感じる地域課題は何ですか、理由も教えてください」というアンケートに答えていました。

申し込み画面

 このアンケート結果を講師の今井先生が集計してテキストマイニング(SNSや口コミ、アンケート回答 など自由な形式で記述された文章を自然言語処理の技術により単語や文節に分割して、その出現頻度や相関関係、いつ発言されたものなのかといったことを分析し、有益な情報を探し出す技術のこと)した結果次のような順となりました。
    1位  少ない  形容詞  14回
        場所   名詞   14回
    3位  思う   動詞    8回
        地域   名詞    8回
    5位  人口   名詞    7回
    6位  交通   名詞    5回
        交流   サ変名詞  5回
        高齢   名詞    5回
        若者   名詞    5回
            名詞    5回
        遊べる  動詞    5回
   12位  外国   名詞    4回
        環境   名詞    4回
        減少   サ変名詞  4回
        住む   動詞    4回
   16位  学生   名詞    3回
何となく、地域課題が見えますね。この結果から「高校生が遊び(楽しみ)ながら、社会人と地域の未来を話せる場とは?」というテーマでデザインチャレンジをすることになりました。
 そこでまず学ぶのが「ペルソナ法」という技法です。ペルソナ法は「本物の人間ではないが、実際のユーザーの仮説的な原形」、「1人の仮説的な人間に焦点をあてる」方法です。上記のテーマでは「お客さんは誰か?」ということを考えなければならないのですが、「岩手県出身」とか「10代」とか「女性」などぼんやりとした顧客をイメージしていてはだめなのだそうです。例えば、
 ・イギリス・ロンドン在住
 ・1948年生まれ
 ・結婚歴2回
 ・妻と子ども2人
 ・城に住んでいる
 ・富裕層(資産10億円以上)
 ・休暇はアルプスへ
 ・イヌ好き
というプロフィールがあったとします。かなり具体的な感じがしますが、このプロフィールには少なくともイギリスのチャールズ国王とオジー・オズボーンが該当するのだとか。「1人」にはならないのですね。以上のようなペルソナ法の基本を学んで生徒たちも挑戦しました。

イメージをかためていきます
イラストも描いてより具体的に

 ペルソナ法によって顧客のイメージをかためた後に挑戦したのは、「価値提案キャンバス(Value proposition canvas)」です。具体的に想定した顧客の「仕事や課題」「喜び」「嫌なこと」を洗い出し、「仕事や課題」を解決する製品やサービスを考えたり、喜びを増やすことができることを考えたり、嫌なことを軽減することを考えたりしました。

ペルソナを意識して、考えます

 この日の最後は今までの作業を踏まえて、「価値提案キャンバス」を作成しました。ここで大事なのは「着眼点(Point of View)」を明確にすること。まずは1人ずつまとめてみて、みんなの意見を聞き、みんなの良いところをさらにまとめました。

チーム毎に発表

 次回は今日の成果をもとに、「高校生が遊び(楽しみ)ながら、社会人と地域の未来を話せる場とは?」の答えとなるビジネスプランをまとめ発表します。「より具体的に考える」ができるようになってきた高田高校の生徒たち。成果に期待です!
 


みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!