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二度と震災で犠牲者を出さないために      

 高田高校海洋システム科、広田小学校児童・保護者、陸前高田市、そして地域の方々が連携して行っている大野海岸清掃活動と避難訓練が、気持ちのよい青空と夏を感じさせるような日差しの下、6月6日に実施されました。ゴミ一つない美しい砂浜となり、来月の海開きを迎えることができます。全国の皆さん、このきれいな砂浜に遊びに来てください。
 清掃活動の後は、大地震による津波を想定した避難訓練です。地域の方々が見守る中、高校生が道路横断にも気を配りながら小学生を先導し、約1km先の避難場所まで歩きました。 

小学生と仲良くゴミ拾い。きれいな砂浜は本当に気持ちがいいですね。
高田高校の校長先生も汗をかきながら草むしり。小学生には負けてられません。
防災無線から「大地震発生」という放送が! 全員で姿勢を低くして待機しています。
これは津波フラッグで、津波への警戒を呼びかけるための旗です。この旗が見えたらすぐに避難!
高校生と地域の方が小学生を取り囲み、避難を開始しました。
道路では、しっかりと車道側を高校生が歩き、事故のないように気をつけて高台を目指します。
避難場所に無事到着。小学生も暑い中疲れたと思いますが、最後まで行儀よく立派でした。

 大野海岸では地震発生から津波到達まで24分を想定しています。今回の避難訓練では、地震発生から小学生の最後のグループが津波浸水区域を抜け出すまでにかかった時間が13分でした。
 今回の避難訓練に参加した高校生は東日本大震災当時、幼稚園児でした。その高校生が津波を知らない小学生を誘導しました。その小学生は、数年後に高校生になって、また未来の小学生の手を引いて避難訓練をします。そして、もっともっと先の将来には、小学生の保護者として子供と一緒にこの避難訓練に参加することでしょう。
 二度と震災で犠牲者を出さないために、そして地域の宝である子供の命を守るためにも、この取り組みはこれから先も連綿と続けていかなければなりません。
 小学生の皆さん、PTAの皆さん、地域の皆さん、お疲れ様でした。これからもよろしくお願いします。