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実習艇「かもめ」の漂流物語

平成23(2011)年3月11日に発生した東日本大震災津波で被災し、この度再建された陸前高田市立博物館が、令和4(2022)年11月5日(土)オープンしました。

陸前高田市立博物館

展示されている「かもめ」


館内には、本校海洋システム科の実習艇だった「かもめ」が展示されています。

常設・企画展示室の入り口付近に展示されています

「かもめ」の被災(※津波の画像がありますのでご注意ください。)


震災当日
、実習艇「かもめ」は市内広田町の六ヶ浦漁港で津波に襲われました。
※以下に、津波の画像がありますのでご注意ください。

津波に流される「かもめ」(中央)
防潮堤を越えて六ヶ浦地区に流れ込んだ津波
被災した六ヶ浦地区と、本校の広田校舎(画像中央)

漂着


その後、漂流して太平洋を横断した「かもめ」は、震災から2年経った平成25(2013)年4月、約8,000km離れたアメリカ合衆国カリフォルニア州デルノーテ郡クレセントシティの海岸に、泥だらけの姿で漂着しているのを現地の方に発見されました。

漂着した「かもめ」
陸前高田市立博物館の展示プレート

「かもめ」の里帰り


やがて、地元デルノーテ高校の生徒の皆さんが、Facebookを通じて、漂着したボートが本校海洋システム科の実習艇だったことを発見しました。生徒の皆さんは「ボートを返してあげよう」プロジェクトを立ち上げて多くの募金を集めてくださり、加えて、日本郵船、郵船ロジスティックなど多くの皆様からのご支援により、「かもめ」は平成25年10月に、本校が所在する陸前高田市に返還されました。

返還された「かもめ」

国際姉妹校


この返還に係る経緯がご縁となり、平成29(2017)円2月本校とデルノーテ高校とが国際姉妹校になりました。さらに、平成30(2018)年4月陸前高田市クレセントシティ及びデルノーテ郡との姉妹都市協定が締結されました。2つの高校の交流をきっかけとして、2つの市が姉妹都市になったのです

平成29(2017)年2月14日(火)
本校において行われたデルノーテ高校との国際姉妹校提携証書締結式
陸前高田市立博物館から高田町の浸水区域跡地を望む
遠方に高さ12.5m、全長約2㎞の防潮堤
画像中央に、震災遺構のタピック45(旧道の駅高田松原)
タピック45の右側に、東日本大震災津波伝承館いわてTSUNAMI(つなみ)メモリアル
画像中央左側に、震災遺構の米沢商会ビル