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岩手の漁業を守るのは俺たちだ!

 近年、海の環境変化に伴い、鮭やサンマなどの主要魚種の不漁問題や漁業後継者不足など、岩手の漁業を取り巻く課題は山積している。水産を学ぶ私たちにできることは何か……。

 岩手県では漁業後継者不足問題に対応するために、平成31年4月に「いわて水産アカデミー」を開校した。漁業に従事するための知識や技術を学ぶために県内外から多くの方々が集まっている。
 本日は「いわて水産アカデミー」に在校している方々から漁業という仕事について話をしていただいた。 

講師の2名です。左側が東京出身の岡田さん、右側が卒業生の松木さんです。
なぜ、都会から岩手に? 岩手の水産って、もしかしたら魅力があるのかも?

 26年間勤めた会社を退職して岩手県に移住。そして水産アカデミーに入校し漁業の基本を学んだ。現在はホタテ貝とワカメの養殖を生業としている。今後は「漁業×観光」で地域を活性化させたいという目標がある。

後輩に熱く思いを語る卒業生の松木さん。立派になった姿を見て、担任だった先生は涙💧?

 松木さんは漁業の面白さを熱く語ってくれました。現在は定置網乗組員として働いているが、はじめの頃は怒鳴られてばかりだったという。小さいときから好きだった魚と関われること、午後の時間が自由であり満喫していることなど、今では充実した毎日を送っているとのことであった。
 また、スーパーで自分の捕った地元産の魚が売られているのを見るたびに、多くの人たちの食卓を支えていることを実感し、それが仕事のやりがいにつながっているそうである。

つい最近まで自分が使っていた教室で、誇らしげにカッパを見せる松木さん

 高校時代は、野球部に所属していたため、自分のユニフォームといえば野球の姿であった。でも今は、船上で戦っている姿が本当の自分だと、誇らしげに普段使っているカッパを後輩に見せた松木さん。
 自分の仕事に誇りを持っている卒業生の姿を見て、なんとも言えないうれしい感覚がこみ上げてきた。

 今回は、2名のアカデミー在校生から話を聞く機会をいただいた。時間が短いこともあり伝えきれないこともあったと思うが、本校の生徒にとって様々なことを考えさせられるよい時間であった。
 2名の話に共通していたのは、「将来の目標や夢を語れる人になれ」という言葉であった。この言葉の意味を本校の生徒もしっかりと心に刻み込んだことだろう。

 この岡田さんと松木さんは、様々な苦労を重ねながらも、漁業者として一人前になることを目指している。いわば岩手県の漁業の未来を担う人であり、岩手県の漁業を守っていく人だといえる。この方々に続くのは、岩手県で水産業を学ぶ、若くて素直で夢を持っている高校生であってほしいと願っている。
 「岩手の漁業を守るのは俺たちだ!」と思ってくれる生徒が1人でも2人でも出てくるように導いていきたい。
 
 今日は仕事終わったら、海外産の魚ではなく地元産の魚を買って帰ろうと思っています(*^o^*)。

 

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